この日曜日には牝馬三冠の最終戦、秋華賞が行われます。
ソウルスターリングは秋の天皇賞に向かうことになりましたし、
アドマイヤミヤビの戦線離脱は残念でしたが、
それでもかなり好メンバーがそろい、白熱した戦いが予想されます。
ここでは直前に回避する馬がいるかもしれませんが、
現時点での秋華賞の出走予定馬から有力馬について見ていきたいと思います。
目次(複数ページに分かれた記事もあります)
2017秋華賞!コース形態について
秋華賞が行われる舞台は、京都内回り2000mで、
コース形態としてはスタートしてからコーナーを迎えるまでの距離は約300mと短く、
そのためフルゲートになりやすい秋華賞では、
1コーナーを迎えるまでに先行争いによってペースが速くなりやすいコース形態と言えます。
また秋華賞は、秋の京都開催の2週目に行われますので、
全体的に芝の状態が良い状態でレースを迎えることになります。
そのため外枠よりはコースロスのない内枠の方が有利な舞台設定と言えます。
2017秋華賞!ローズS組からの参戦
春の無念を晴らすか?リスグラシュー
前哨戦のローズSでは、本番さながらの好メンバーが集まりましたが、
台風の影響が懸念された中で(私は順延するのかと思っていましたが)
その中でリスグラシューは3着とまずまずの滑り出しを見せています。
馬場は良馬場発表でもジョッキーのコメントを聞くと重たい馬場だったようで、
桜花賞もやや重の馬場で2着でしたが、馬場が渋ってもあまり影響がない強みがあることが分かります。
春はGIには手が届きませんでしたが、オークスでの5着は出遅れもあり3コーナー付近では掛かる仕草も。
直線では馬群の中に突っ込んで、多少追いづらい場面があっての5着で、ハッキリした敗因もあったと思います。
先ほども書きましたが秋華賞の舞台、京都内回り2000mはスタートしてコーナーを迎えるまでが約300mと短く、
そのため多頭数の場合には速いペースになりやすいと思いますが、速いペースになりやすいここでは掛かりにくいとは思います。
ただ出遅れることがあることと、ジョッキーのコメントを見ると多少エンジンのかかりが遅い面があるようで、
実績からは好勝負が可能だとは思いますが、その点で勝ち切るまではどうか?という疑問はあるかもしれません。
皐月賞に挑戦したファンディーナ
ファンディーナは前哨戦のローズSでは1番人気で6着に。
オークスなどから休み明けで参戦した馬に比べると、皐月賞からの間隔が空いていたことも気になりましたが、
先ほども書きましたがローズSは良馬場発表も重たい馬場で、その割には1000m通過は58秒6という速いペースに。
その速い流れの中で5~6番手につけていたことは、この馬にとってはマイナスに働いたと思いますし、重たい馬場を苦にするタイプなのかもしれません。
休み明けの前走を叩いて、状態は上向くと思いますが、
これも先ほど書きましたが、秋華賞の舞台では速いペースになることも多く、
前で競馬をすることの多いファンディーナにとって、本番でも展開面が若干マイナスに働くことがあるのかもしれません。
ただ最後の直線も短い舞台ですので、先行馬も充分に勝負になる舞台ではあります。
桜花賞馬の復権なるか?レーヌミノル
レーヌミノルは前走のローズSでは9着と敗退しましたが、
この馬も速いペースの中で5~6番手を追走した分、展開面がマイナスに働いたように思いますし、休み明けの分もあったかもしれません。
ただ距離の不安もささやかれていることも事実で、
前目でも中団あたりからでも競馬ができる自在性がありますので、
流れに乗って競馬をすることで桜花賞馬の復権なるか?注目されます。
オークス2着馬?モズカッチャン
オークス2着馬のモズカッチャンは、春にはフローラS1着、オークス2着という好成績でしたが、
ローズSでは7着からのスタートになりました。
個人的にはフローラSは、東京2000mという舞台で1枠1番からでしたし、
オークスでも同じく1枠1番で、内ラチ沿いを走れたことも結果に作用したとも思います。
その意味では春の成績は恵まれた印象がある一頭で、個人的にはあまり評価を上げたくないと考えています。
ただ春の成績からは内で上手く競馬ができることは証明していますし、
秋華賞でも内枠が当たるのかもしれませんので、枠順が出てから評価を決めたいと思います。
ローズSの勝ち馬・ラビットランと2着馬・カワキタエンカ
ローズSの勝ち馬、ラビットランは、そのローズSでは展開がハマった面もあったと思いますし、
渋った馬場もダートで良績のあったこの馬にとってプラスに働いた面があったと思います。
前走後のジョッキーのコメントでは、距離に不安があったために、
あまり位置取りを考えないレースをしたようで、後方からの競馬になりましたが、
2000mに伸びる秋華賞の舞台でも後方からの競馬になるのかもしれません。
ただペースが速くなりやすい秋華賞とはいえ、
最後の直線も短いですので、あまりに後方からの競馬では勝ち切るまでは難しいのかもしれません。
またローズSは前半1000mが58.6秒と速いペースでしたが、
逃げたカワキタエンカが2着に残っています。
重たい馬場にも適性があったと思いますし、後ろの馬の切れ味が鈍った面もあったかもしれませんが、
他の馬のペースに合わせるよりも、自分のリズムで気分よく逃げることができた場合には、粘り腰を発揮するタイプなのかもしれません。
本番の秋華賞の舞台も速いペースになりやすいですが、
良馬場になった場合には後続の切れ味が増す点でどうか?という疑問があるかもしれません。
紫苑Sの覇者 ディアドラ
ローズSに比べると紫苑Sはメンバーが手薄だった印象はありましたが、
勝ち馬のディアドラはオークスでも4着に入っていましたし、
紫苑Sは中山の開幕週に行われましたが、16番枠から終始外を回ってのレースで勝利した点は、
ジョッキーもコメントしていましたが、着差以上の強さを感じたレースでもありました。
春は桜花賞6着→矢車賞1着→オークス4着とキツめのローテーションでしたが、
無事に夏を越して札幌で一走してから紫苑Sで勝利を収め、秋華賞が休み明け3戦目というローテーションになります。
岩田ジョッキーも「次は京都で無事にGIを迎えられたらと思います」とコメントしていますが、
「無事に」という言葉が出てくるのは、力のある馬に出されるコメントのようには思えます。
秋華賞は速いペースになりがちで、差す競馬をするこの馬には展開も向くのかもしれません。
2017秋華賞!クイーンSからの参戦 NHKマイルの覇者アエロリット
NHKマイルを制したアエロリットは、クイーンSを勝ってからの参戦になります。
クイーンSでは1000m通過58秒3と、速いペースでの逃げを打ち、そのまま押し切る競馬になりました。
ただそれまでは逃げていた馬でもなく、前走では2番枠ということもあって、
気分よく走るために逃げたという面があったのかもしれません。
カワキタエンカという逃げ馬もいますので、基本的には逃げないのでは?とは思いますが、
まだこの馬の場合は、NHKマイルでは外枠からの好走で、クイーンSも逃げての1着で、
揉まれる競馬になってどうか?という点に個人的には疑問があり、
枠順によっては難しい競馬になるのかもしれません。
終わりに
ここでは秋華賞の出走予定馬の中から有力馬について見てみました。
現時点での個人的な気持ちで言えば、ディアドラに◎という気持ちです。
ただ春には桜花賞で、リスグラシューを本命にすることも頭によぎりながら、
ソウルスターリングからの馬券を買って万馬券を逃すという痛い思いも。
その意味ではリスグラシューにも気持ちの引っかかりがあって、
ディアドラを本命にするか?リスグラシューを本命にするか?
頭を悩ませる1週間になりそうです。
またソウルスターリングが秋の天皇賞を目指してこちらには出走してきませんが、
それでもかなりの好メンバーがそろっていますし、
最後の一冠に向けて白熱したレースが展開されると思うと、秋華賞は今から待ち遠しい気持ちもあります。
この1週間は秋華賞のことをああだこうだと考えると思いますが、
結果が出るまでのこのワクワクした時間も競馬の醍醐味と言えるのかもしれませんが、
じっくりと検討を重ねて枠順を見てから、また予想を書きたいと思います。
(追記:最終予想はこちらです。↓)