サイレンススズカ伝説のレース(金鯱賞・毎日王冠)と故障の原因は? | 穏健なる競馬のブログ - Part 2

サイレンススズカ伝説のレース(金鯱賞・毎日王冠)と故障の原因は?

サイレンススズカ~天皇賞秋での故障発生

その毎日王冠を快勝して迎えた天皇賞秋。

サイレンススズカは単勝1.2倍というダントツの支持を背負うことになります。

そしてこの日は11月1日で、天皇賞秋は11レース。そしてサイレンススズカの枠順は1枠1番、背負った人気は1番人気。

そして1着になって・・・

そう思い描いていたファンの方も多かったと思いますし、私もサイレンススズカの「勝ち方」に注目していました。

どれだけ離した大逃げを見せてくれるのか?

どれだけの着差をつけて勝つのか?

そんな期待感を抱(いだ)きながらレースが始まると、サイレンススズカは1番枠からいつものように気持ち良い大逃げを打って行きます。

この時の1000m通過タイムは57秒4。

これまでのレースぶりを知っていれば後続を突き放したその大逃げは、凄いレースを見ることになるという期待感を高めるには充分で、

このまま快調に逃げ足を伸ばしてサイレンススズカが勝つことを期待しながらレースを見ていましたが、

3コーナーを過ぎると彼に異変が起こります。

それをリアルタイムで見ていた時には何が起こったかすぐには分かりませんでしたし、

失速したことは分かっても、この後また加速していくんじゃないか?とまだサイレンススズカが勝つことを期待していましたが、

その後、後続の各馬がサイレンススズカを続々と追い抜く様子を見て、ようやく事態が飲み込めてきました。

サイレンススズカに故障発生。

起こって欲しくなかった最悪の事態が起こってしまったことに気づくことになります。

その後のレースはオフサイドトラップが勝つことになりましたが、レースのことよりもサイレンススズカのことが気になり、

もしも故障が発生しても、せめて生きていてくれさえすれば、

いつかサイレンススズカの産駒が走るところを見ることができる・・・

そんな一縷(いちる)の望みに期待していた、

いや賭けていたと言っても良いかもしれませんが、

その後のニュースでサイレンススズカが安楽死処分を取られたことを知ることになり、その一筋の希望さえも断たれた絶望感が心を支配していきます。

「残念」

「悔しい」

とてもそうした一言では片付けられない何とも言えない気持ちを抱えながら、静かに時は刻んでいくことになります。

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サイレンススズカの故障の原因は?

サイレンススズカの故障の原因については様々なことが言われていますが、明確なことは分かっていません。

個人的には、サイレンススズカの圧倒的なスピードゆえに起こってしまった故障だったと思いますし、

走る馬にはどうしてもこうしたリスクは付いてまわるものだと思います。

またサイレンススズカの故障は競馬ファンにとっても非常に辛く残念な結果でしたが、

もっと悲しく辛い思いをしたのは武豊騎手や馬主、調教師などサイレンススズカに実際に携わった方々だと思います。

私たちは彼の走りを見ることができて幸せだった。

それで充分のように私自身は思います。

終わりに

サイレンススズカが走ったのは1997年~1998年の2年だけで、獲得したG1タイトルは宝塚記念1つだけでしたが、

その大逃げで見る者の心を虜(とりこ)にし、記録よりも強烈なインパクトを人々に残した名馬でした。

またこの馬には個人的には自分の中にあった2つの常識を覆されました。

弥生賞でゲートをくぐるという気性的なモロさや難しさを見て、その当時は大成することは難しいのではないかと思っていましたが、大逃げのスタイルを確立してから勝ちまくる姿を見て、

ここまで馬は変わるものなのか?

それがまず1点と、大逃げを打つ馬を他にも見ることはありましたが、そうした馬は最後の直線で馬群に飲み込まれるケースが多かったですが、

大逃げのまま勝ってしまう馬がいるのか?しかもG1まで。

そんな嬉しい誤算や驚きを私たちに見せてくれ、私たちの常識の外の世界を垣間見せてくれた名馬とも言えます。

ただサイレンススズカとの永遠の別れも、想定外の時期に突然に訪れてしまうことになります。

距離が2400mに延びたらどうだっただろうか?

もしも海外に行っていたら?

彼の血を引いた産駒は?

それを見ることができなくなったからこそ、余計にそんな想像をしたくなるのかもしれませんし、

分からないからこそ、そしてファンだったら、どこまでも強い姿を見せてくれたのではないか?

そう想像したくなるものなのかもしれません。

そして最後に思うのは、彼は競走馬に産まれてきて幸せだっただろうか?

生まれてきて良かったと思えていただろうか?

あれほど気分良さそうに颯爽と逃げて強い競馬を見せていただけに、そう思えた一生を全うしてくれたと思いたいですし、

少なくとも競馬ファンの一人としては、彼の気持ちの良い大逃げの走りを見ることができたことはこの上もなく幸せなことだった。

そのことは間違いなく断言できます。

そしてまだ私は夢を見ています。

いつかまた、

サイレンススズカと同じような馬が出てこないかな?という夢を・・・

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