ディープインパクト有馬記念2005年でハーツクライに敗北!敗因は? | 穏健なる競馬のブログ

ディープインパクト有馬記念2005年でハーツクライに敗北!敗因は?

ディープインパクトは無敗で3冠を制し、武豊騎手に「飛ぶ」と言われた華麗な走りでその名の通り衝撃を与えた名馬でしたが、3歳時の有馬記念ではまさかの敗北を喫することになります。

敗北した相手は4番人気だった1歳年上のハーツクライ。

ここでは両馬の有馬記念までの足跡を振り返りながら、この2005年の有馬記念を振り返りたいと思います。

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ディープインパクト~史上2頭目の無敗の3冠達成


(出典「photoAC」)

ディープインパクトの戦績は改めて振り返る必要はないとは思いますが、競争成績は14戦12勝。

敗北したのは3歳時の有馬記念と凱旋門賞のみ、というほとんどパーフェクトな戦績を残しています。

クラシックでは3歳初戦の弥生賞こそ2着のアドマイヤジャパンにクビ差まで迫られましたが、皐月賞、ダービーと危なげなく勝利。

また菊花賞も勝利を挙げましたが、こちらも2着になったのはアドマイヤジャパンで、

直線では先に抜け出したアドマイヤジャパンとの差がありましたので、個人的には見ていて「大丈夫なのか?」と少しヒヤヒヤしたレースではありました。

どの騎手もどんな名馬を相手にも勝負を挑むということだと思いますが、

2番手でじっと構えながら早めに抜け出して、敢然とディープに勝負を挑んだ横山騎手の騎乗ぶりもこのレースでは個人的には注目したポイントでした。

またディープインパクトが無敗の3冠を達成したこの菊花賞では名実況も飛び出すことになります。

「これが日本近代競馬の結晶だ!」

様々な日本のホースマンの取り組みの中で産まれたディープインパクトという名馬に、まるでそのパワーが凝縮されたかのような名言でもあり名実況でもありました。

そしてディープインパクトはシンボリルドルフ以来となる史上2頭目の「無敗の3冠」という偉業を達成し、同世代に敵なしというその身体能力を見せつけながら古馬との初対戦を迎えることになります。


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ハーツクライ~有馬記念までの軌跡

一方のハーツクライは、3歳時には重賞は京都新聞杯を勝つものの、クラシックではダービーの2着が最高で、皐月賞は14着、菊花賞では7着とG1タイトルに縁がないまま3歳を終えることになります。

ただクラシックに出走するだけでも本当は難しいことだと思いますし、この点についてはディープインパクトの光がまぶしすぎると言えるのかもしれません。

そして3歳時にはG1ではダービー2着のみでしたが、古馬になると宝塚記念、ジャパンカップとG1でも2着と好走するようになります。

特にジャパンカップでは勝ったアルカセットとはハナ差の激戦で、勝ちタイムは現在でも芝2400mのレコードとなっている2分22秒1。

レースはタップダンスシチーが逃げ、2番手にストーミーカフェが追走する形になったためかハイペースでレースは進み、刻んだ1000mの通過タイムは58秒3。

サイレンススズカなら、と思わせる速い流れですがラップタイムは以下のようになっています。

12.5 – 10.7 – 11.5 – 11.8 – 11.8 – 11.9 – 12.0 – 11.8 – 11.8 – 11.9 – 12.0 – 12.4

1ハロン目とラスト1ハロン以外は最も遅いラップでも12秒0という厳しいラップが続いています。

このペースでタップダンスシチーは最後の直線を向いた時点では後続を5馬身以上は離していましたが、ラスト200mでさすがに力尽きることになります。

そして中ほどからアルカセットが、外からはゼンノロブロイも脚を伸ばしてくる中で、内から伸びてきたのがハーツクライ。

最後はハナ差だけアルカセットに屈することになりますがレコードタイムと同タイムで走り抜き、古馬になって力をつけてきたことを見せながら暮れの有馬記念を迎えることになります。

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コメント

  1. すぃげ より:

    良くまとめられていて読みやすかったです。

    ディープ敗北の序章の序章としては、何が何でもディープに勝ちたかったルメールが、どうすれば良いかと考えるなかで、先に同じく唯一無敗の三冠馬となっていた皇帝・シンボリルドルフの全レースの動画を観まくって研究を重ね、ルドルフのレース運びが出来れば勝ち負けになると踏んで実践したというのがあったそうです。

    それを見た武豊・ディープは焦っていつもの様に悠然と後方待機で足を溜める事ができず、凱旋門賞の時と同様に怒涛の未脚が繰り出せなかったというのが見てとれますね。

    何度観てもシビれます!

    • 戸高基史 より:

      コメントありがとうございます!

      ルメール騎手がルドルフのレースぶりを研究していたというのは、私自身は初耳でした。

      情報をありがとうございます。

      武豊騎手もハーツクライが前で競馬するのは想定外だったかもしれませんね。

      そういえばこの時の私も、ハーツクライが後ろから競馬をすると想定していて、

      それなら厳しいかも、

      と思って馬券を外した苦い思い出があります!

      様々な駆け引きがあって、競馬は面白いですね♪