春のGIレースが一段落ついていますが、
6月の最後の日曜日には、グランプリ宝塚記念が行われます。
もう春のGIシーズンが終わるのかと思うと寂しい気持ちもありますが、
現在の登録馬情報を元に、宝塚記念の出走馬を見ていきたいと思います。
ただここでご紹介した馬の中から、
レース前までに出走を回避する馬がいるかもしれません。
そのことは先にお断りしておきます。
目次(複数ページに分かれた記事もあります)
宝塚記念2017 出走馬紹介 春の古馬路線完全制覇なるか、キタサンブラック
宝塚記念は、登録馬が11頭と少なくなっています。
4歳世代のクラシックホースの登録はなく、全体的に寂しいメンバー構成になっていますが、
それは春の天皇賞でのキタサンブラックの強さがそうさせたのかもしれません。
春は大阪杯、天皇賞(春)を連勝し、春の古馬路線の完全制覇がなるか、注目が集まります。
馬場が悪くなりがちな時期ではありますが、
昨年もマリアライト、ドゥラメンテとはクビ-ハナの3着で、
やや重での成績は、1-0-1-0。
ただ重馬場や不良馬場でのレース経験はなく、
穴を探すとすると、そうした場合にどうか?という点が挙げられるのかもしれません。
ただ昨年よりも強さを増した印象がある中で、それも重箱の隅をつついている気もします。
また春の天皇賞では、かなりスローな流れになった場合には、
途中から先頭に立つ馬が出てくるなど、出入りの激しい競馬になることもあり、
そうした流れになった時にキタサンブラックはどうか?と考えていましたが、
レース後の武豊ジョッキーのコメントでも、スローにはしたくなかったというコメントが出ていて、
スローになることを自ら封じ込めたとしても、勝ち切る能力があることは前走で証明しています。
武豊ジョッキーのホームページでも、“残り半マイルぐらいから仕掛けて行く競馬を・・・”
と書かれていたので、
自ら早めに仕掛けて、後続に脚を使わせながら勝ち切る、
という勝ちパターンが確立していて、負かすのが難しい馬になっているように思えます。
また長距離でのレコード決着での反動も気になるところですが、
充分に間が空くためにその点は充分にケアがなされることでしょう。
すでにこの馬を本命にしようと考えていますが、今後の動向も気になる馬で、
ベルモントSのエピカリスのように、
直前でも回避することがあるほどデリケートなのがサラブレッドなので、
このまま凱旋門賞まで故障しないで挑戦してもらえたらと思います。
この春は2着続きのシュヴァルグラン
前走、天皇賞春のレコード決着で、
サトノダイヤモンドの追撃をかわして2着に入ったのがシュヴァルグラン。
ここでも有力視されますが、
前走の長距離戦でのレコード決着からの反動が気になること、
また前走からの間が空いていることはキタサンブラックと同じなのですが、
3000m以上のレースが2度続いた上で、前走がレコード決着だった部分は、
見えない疲れがたまらないか、気になる点になります。
また、やや重での成績は1-0-1-1。
重馬場や不良馬場でのレース経験はなく、
若干、重たくパワーの必要な馬場への対応には疑問があるのかもしれません。
前走は不可解な敗戦のミッキークイーン
ミッキークイーンは、ヴィクトリアマイルではまさかの7着に敗れましたが、
去年のヴィクトリアマイル後に、故障があったようで、
そのために昨年の秋はエリザベス女王杯がぶっつけという形になっています。
嫌な思い出がある競馬場では、競走馬は走らないと言われますので、
もしかするとその故障で、東京競馬場にマイナスのイメージがついてしまったのかもしれません。
ただその分、前走では力を出し切っていないと言え、その上でこの春3走目になりますし、
宝塚記念は阪神牝馬Sを勝った阪神競馬場で行われますので、マイナスイメージの心配はありません。
また暑くなることもある季節で、「夏は牝馬」と言われますし、
阪神牝馬Sが重馬場での勝利でしたので、重馬場は苦にせず、
個人的には気になる一頭になります。
ただ重馬場を苦にしないといっても、
牡馬相手でのGIでなおかつ重馬場となるとどうか、という点は気になります。
ただ昨年のマリアライトはやや重馬場で勝ち切っていますので、
やや重馬場あたりまでなら、牡馬相手でもこなせるのかもしれません。
3頭の4歳馬のチャレンジャー
前走は敗戦も、力をつけている印象のシャケトラ
4歳馬では3頭の登録があり、
シャケトラは前走の春の天皇賞では9着でしたが、
日経賞ではゴールドアクターやディーマジェスティなど、
GI馬が顔をそろえたレースを勝ち切っています。
またこれまでの成績は4-1-1-1で、
前走では初めてGIで流れもきつかったので、さすがに仕方ない面があると思います。
またやや重馬場での成績は、1-1-0-0。
やや重程度ならこなせそうですが、重馬場や不良馬場でのレース経験はなく、
雨が降って馬場が渋りすぎた場合にどうか、という点については疑問はあるのかもしれません。
ただ適距離ではありそうな宝塚記念で、どういった競馬をするのか注目されます。
シャケトラに勝っているミッキーロケット
そのシャケトラに、1月の日経新春杯で勝利しているのがミッキーロケットで、
後方からレースを進めることの多いこの馬が、
そのレースでは前目でレースを運んで勝っていて、自在性のある一頭だと感じますし、
直線では外から被せられる状態から差し返しての勝利で、勝負根性も感じます。
またそのレースがやや重の馬場で、
やや重、重での成績は、1-3-0-1(うち重0-1-0-0)と、
重たい馬場にも適性があるように思えます。
あとはここでどういった位置取りで競馬をするのか、注目されます。
菊花賞2着があるレインボーライン
レインボーラインは菊花賞2着があります。
中団から後方よりでレースを進めるタイプで、
2走前の日経賞では、追い出してからは伸びていましたが、
直線でなかなか追い出すことができませんでしたし、
前走の春の天皇賞では、後方からレースを進め、
馬場状態が良かったため前も止まりにくかったと考えられます。
ここ2戦での敗戦にはきちんとした敗因はあり、見限りは早計という印象で、
流れや枠順が向けばあるいは、という一頭のように思います。
やや重での成績が、0-0-1-0。
重馬場でのレースはありませんが、
やや重の3着は、札幌記念でネオリアリズム、モーリスに次ぐ3着で、
重ための馬場にはそれなりの適性は見込めそうです。
重馬場での好成績の馬
その他には実績のある馬の重馬場成績では、
ゴールドアクターは、やや重、重での成績が、1-2-0-1(うち重1-0-0-0)
サトノクラウンは、やや重、重での成績が、3-0-0-1(うち重1-0-0-0)
またやや力は劣る印象はありますが、スピリッツミノルは、
やや重、重での成績が、4-0-0-2(うち重2-0-0-0)になります。
終わりに
キタサンブラックがここでも主役になりますし、
古馬のレースで頭数は少なく、ある程度の力関係は成績から判断できるとは思いますが、
競馬では力関係以外にも様々な要素があり、
それらが競馬の結果に関係してくると考えています。
様々な競馬の要素ごとに、競馬の予想の考え方について書いた記事はこちらになります。
こうした様々な要素を検討した上で、競馬の予想をしていただければと思います。
個人的には今のところは天気も気になるところで、
雨もあるかもと思い、今回は重馬場の成績にも注目してみました。
ただ当日は好天に恵まれるかもしれませんので、
好天の予想では、頭を切り替えてお考えいただければと思います。
その宝塚記念は、6月25日(日)、午後3時40分にゲートオープンです。